エピテランサ属の話

特徴

白い胞子の様な、キノコの様な、じっと眺めていたくなる姿形のエピテランサ属。
小型で群生する姿もかわいらしく、人気の高い品種がたくさんあります。
全身を白~やや黄味かかった短い棘に覆われていて、マミラリア属の様にも見えますが全く別のサボテンです。
体にピタリと密着した短い棘は、触れても痛くないので扱い易いことも魅力。
成長がとてもゆっくりですので、大きく育てるにはかなりの年数が必要です。
その為、高価で取引される貴重なサボテンともいえます。

育て方

寒さに強く、暑さに弱い種類のサボテンです。
特に蒸れを嫌うので、夏は風通しをよくし、なるべく涼しい場所で管理をしましょう。
水やりは上からかけずに株元にあげます。
花座に水をかけないようにすることで、毛がふわふわとより美しい姿となり、
棘も汚れないため綺麗な白さをキープすることができます。
水をあげるとよく太るので成長が早く感じますが、頻繁にあげてしまうと間延びして形が崩れてしまいます。
1年を通して乾燥気味に、よく日に当てて固く育てると風格も出て美しい姿となりますので、
じっくり気長に小型種ならではののんびりな成長を楽しみましょう。

春、頂部の中央に白毛が増えてきて、そこに埋まる様に薄ピンク色や、クリーム色の小さな花をつけます。
種類によっては、ふわふわの毛に隠れて花に気付かないこともあるので、
よく観察してかわいい花を見つけましょう。
花が咲くと夏に自家受粉をし、真っ赤なフルーツ(果実)ができ、
中には黒い小さな種子がありますので、種まきにチャレンジすることもできます。
種まきの方法について、solxsol流をお話できないことが残念ですが、
「サボテン実生」と検索すると様々な実生方法が紹介されていますのでご参考になさってください。

豆知識「群生させたい時は…」

群生したエピテランサ属のサボテンを好む方も多くいらっしゃいます。
小さな体を寄り添わせるかわいい佇まいがその人気の理由でしょうか。
エピテランサ属の株はある程度大きくなったら自然と子吹きをして群生します。
しかし、元々の成長がゆっくりですのでその大きさになるまで数年単位の時間が必要になります。
待ちきれずに早く群生株を作りたい時には、芯止めを行います。
芯止めは、草花でいう剪定、摘心のように成長点を取り除く方法です。
成長点がなくなることで、生成が分散され子吹きを促し群生させることができます。
親となる株が風格漂う大きさになってから行ったほうが成功率も上がりますので、
いずれにせよ「エピテランサ属=気長に」が大事ですね。

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